コラム | archinet コーポラティブハウス

2022.5.19

平和的解決

国際紛争の平和的解決のために、国際司法裁判所があります。

ニカラグア事件では、1986年に国際司法裁判所はアメリカの国際法違反を認定した判決を下しました。
この事件は、集団的自衛権を理由に、CIAなどが反政府組織コントラに武器を供与して政権転覆を図ったものでした。
この判決によって途上国は裁判所を信頼し、付託する事件が増加しました。

しかしアメリカはこの事件を契機に、1985年に国際司法裁判所の強制管轄権を受け入れるという宣言を撤回しました。 ニカラグアは、判決の履行を求めて安保理に訴えましたがアメリカは拒否権を行使します。
安保理常任理事国ではロシア、中国も選択条項を受け入れず、フランスも核実験事件を契機に1974年に撤回しています。
そのためこうした大国への強制力は削がれてしまいます。

せっかくの紛争解決の仕組みを大国がないがしろにしたため、冷戦終結後もパナマ、アフガニスタン、イラク、コソボ、ウクライナといった軍事紛争が絶えません。
もしアメリカが宣言を撤回せず、他の常任理事国も宣言していたのなら、今の世界から武力紛争を抑えて平和的解決になったのに、と残念に思います。
何とか巻き戻したいものです。


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一緒に暮らす人々同士が程よい距離感で近所付き合いできる、そんなコーポラティブハウスの仕組みについてもご理解いただけたなら幸いです。

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