コラム | archinet コーポラティブハウス

2024.1.25

輪島塗

数年前に、輪島の知人を訪ね、紹介された朝市のお店で漆器を手に入れたことがあります。
熟練の職人により124の工程で製作されたお椀やお箸は、しっとりと手に馴染み、口当たりがよく、周りにその品格が漂います。
お椀は家紋入りで、修理しながら代々受け継がれてきた中古品ですが、手にすると囲炉裏を囲んで皆で和やかに食事する光景が浮かぶようです。
毎日手にして口をつけるたびに、心豊かになります。
戦後は安価で使い捨てのようなプラスティック製品が普及しましたが、輪島塗と長く付き合うのも一興です。
震災で朝市も焼失しましたが、輪島塗とその生活文化が復興することを願っています。

好評募集中の「野毛の森テラス」、付近の野毛古墳群は5世紀から集落が栄えてきた証で、この由緒ある居住地に建築家と建築職人たちの熟練の技によって成立する計画です。
心身に馴染んで居心地の良い空間と、ぜひ長く付き合っていただきたいと思います。

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