コラム | archinet コーポラティブハウス

2022.10.10

信頼を育む空間

経済実験によると、売買や雇用などの契約に穴や不確実性があるときは、かえってお互いの信頼や約束を尊重して想定以上の成果を生み、欺きがなければ取引関係をずっと更新することが示されています。
逆に契約が完全なときは、一回限りで努力水準もそこそこで、匿名多数の弱い結びつきになります。
そして信頼や互恵関係が乏しい場合は、契約とその履行を完全にするのに相当の支払いが必要になります。
規則でがんじがらめの学校や会社は、信頼や互恵性をかえって損なう例かもしれません。

建築空間も同様で、中庭や吹き抜け、縁側といった両義的な領域があることで、かえってお互いの信頼や互恵関係を豊かにすることがよく見受けられます。
逆に、密閉した個室主体のように利用者及び機能別に完全に分割した空間は、どこかよそよそしく孤独な感じがするようです。


来週末10月15日(土)16日、国立テラスについて建築家相談会を開催いたします。
会場は、担当される建築家 黒川智之さんご自身が設計した事務所です。
国立テラスも、お互いの信頼や互恵関係を豊かにする空間になることを、直に感じ取れる絶好の機会です。
ぜひご参加下さい。

国立テラスはこちら

開催中イベントはこちら